2023年12月14日

一つ二つより、手間かけても百から選ぶが善し=犬丸正寛の相場格言

【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)

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■一つ二つより、手間かけても百から選ぶが善し(多くの選択肢から選ぶことが賢明)

 選択肢が少ないときに1つを選ぶのは簡単であるが、選択肢が多いときに1つを選ぶのは難しい。時間や労力がかかるからといって、手抜きをしてしまう人もいる。すぐに決めてしまうのがいいと思う人もいる。社会では、常に判断や決断が求められる。2つの中から1つを選べば、当たれば確率は50%で効率的であるが、外れればリスクも大きくなる。人生や子どもの将来を左右するようなことでは、適当にはできない。

 株式投資にお金を使うとき、皆さんならどうするか?銘柄を選ぶ理由を考えてみてほしい。(1)テレビや新聞などのニュースで「これだ」と思って買う、(2)決算の数字で買う、(3)以前に利益が出た銘柄や好きな銘柄を相場が下がったときに買う、(4)有名な人が紹介しているから、などだろうか。

 どれも、悪いことではない。しかし、「高度成長期」はもう終わった。高度成長期なら、間違っても我慢して持ち続ければ、間違いを「成長」という言葉が隠してくれた。今は、待っていてもダメな時代である。

 やっぱり、銘柄を選ぶには時間と労力が必要である。決算が良かったからといって株価が上がるとは限らない。もう、株価に反映されていることも多い。それを超えるには、「株価の動き・変化」を知ることが大切である。

 機関投資家は最新のコンピューターを使って全上場銘柄から銘柄を選んでいる。もちろん、個人投資家には、そんなことはできない。しかし、昔のように手でチャートを書く必要はない。パソコンで日足、週足、月足を、短時間で全ての銘柄の動きを確認できる。たくさんの銘柄の動きを見ていると、「相場全体の強さ・弱さ」、「業種やグループごとの銘柄の強さ・弱さ」などがわかる。もし、その業種やその銘柄が上がっていたら、決算が良くてももう上がらないことも予想できる。特に、上がっている期間、つまり、「日柄」がとても重要である。

 株価の動きを見ることは、四季の風を感じることにも似ている。個人投資家には機関投資家のように期限や目標がない。だからといって、個人が銘柄を選ぶのに手間と時間をかけなくてもいいということではない。パソコンという便利な道具を使って、多くの銘柄の中から季節ごとの風を感じるように自然に流れに沿って銘柄を選ぶことが大切である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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2020年09月30日

熟し柿は取りに行くもよし落つるを待つもよし

熟し柿は取りに行くもよし落つるを待つもよし いかにも美味そうに熟し晩秋の夕日に映える柿の実。怪我をすることも覚悟で枝によじ登って口にほおばりとろける味を満喫するのも格別である。もちろん、無理をせず落ちてくるのを待つ手もある。

 秋は味覚の好時節である。同様に1年にわたり躍動した相場も晩秋は総仕上げの時季です。とくに、上げ続けた相場は熟し柿のようなもので相場の中でもとくにオイシイものです。枝によじ登るように危険を承知で仕掛けて手にするおいしさは格別です。もちろん、危険を避け美味しい実を手にするならば、相場が調整安するのを待って拾うのもよいでしょう。
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知らない株に手を出すなは昔のこと 難しい株ほどよく上がる時代となりにけり

知らない株に手を出すなは昔のこと 難しい株ほどよく上がる時代となりにけり 日本は戦後の復興期から成長期には経済のボリュームが増える時代でした。企業の資金需要は旺盛で預貯金々利も高いため預けていれば10年もすれば2倍となった時代です。その頃は株についても苦労して選択しなくてもオラが町の銘柄式で身近にある銘柄に投資していればよかったのです。なまじっか、知らない銘柄に手を出せば損をするというのが一般的でした。

 現在では情報が手軽に手に入れることができるためIT関連のカタカネ銘柄にも積極的に投資する時代です。とくに、手数料が安く、売買回数制限のなくなった今は知らない銘柄にこそ儲けのチャンスあるのです。短期売買が可能な時代なのですから。
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人生も相場も身を乗り出せば景色が変わってくる

人生も相場も身を乗り出せば景色が変わってくる 学生時代は野球で遊撃手でしたが、重心をかかとにかけていてはゴロをさばいてアウトにすることはできません。野球に限らず、恐らく、どんなスポーツでもツマ先重心だろうと思います。

 人生、生きることについても、重心を前にかけ身を乗り出さないとチャンスをものにすることはできません。ビジネスの最前線でイスに深々と身体を沈めて待っていたのではチャンスは通りすぎてしまいます。『果報は寝て待て』は今の世には通用し難いのです。

 今の株式市場にはカタカナ社名で事業内容の難しい銘柄が多いのも事実です。しかし、難しいからといって身をそらすのではなく、むしろ、身を乗り出して前向きに調べてみることです。『カタカナ銘柄ほどよく上がる』ということもあるのです。身を乗り出せば儲けの景色が大きく変わるはずです。
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天井3日底値100日は昔のこと、今は天井100日の底値3日なり

■天井3日底値100日は昔のこと、今は天井100日の底値3日なり

天井3日底値100日は昔のこと、今は天井100日の底値3日なり かつて、大手証券の大量推奨販売が大手を振っていたころは、全支店が一斉に買いつき、さらに、他社のチョウチン買いも加わって大商いとなって、株価は高値圏で3日も持ちこたえられず天井を打って下げに転じたものです。そして、高値で買った株が処分売り一巡となるまで100日もの長い底練りが必要だったのです。

 今は昔と違って大量推奨販売禁止され、情報公開が公平となり投資家の自己責任が行き渡り相場に対し冷静となっているため簡単には高値圏で買い付きしません。結果、高値圏でモミ合うケースが目立って増えています。今年5月には1日76億株の大商いがありましたが、しかし、強制買いさせられたものではなく参加者自身が自らの判断でアベノミクスを評価して買ったのです。しかも、高値のあと、『往って来い』となるような急落相場ではなく、現在まで6ヶ月間に亘って日経平均は高値圏でモミ合っています。

 東日本大震災のような時は一斉に処分売り相場となりますが、自己判断での見切りが早いため底打ちも早かったのです。昔とは制度や情報の公平さ、自己責任などで大きい違いがあり、昔の相場格言も見直してみることが大切といえます。
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2020年09月29日

競技では途中棄権で終わりだが株なら幾度でもできる

競技では途中棄権で終わりだが株なら幾度でもできる 陸上競技でも球技でもほとんどの勝負ごとは途中で棄権すればそこで負けが決まりゲーム参加に終了です。しかし、株のいいところは、同じ銘柄を幾度でも利食いしては買い直すことができることです。

 昔は売買回数に縛りもありましたが、今は自由です。相場観に合わせての売り買いは当然のこと、季節感やその日の体力や気分、あるいは旅行などのスケジュールなどの都合に合わせた売買など、その人の思いのままです。

 以前なら営業担当者の都合もあってスムーズな注文というわけにも行きませんでしたが今はネットという便利のよいツールで自分の思ったときに投資競技に参加できます。

 かつては、いったん買ったら絶対に目標値まで売らないという投資法もウケましたが、今は社会の変化の激しい時代ですからレース途中で休み、また参加するという柔軟さが大切な時代のようです。
posted by 相場格言 at 22:00 | 相場格言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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