2017年01月26日

鬼より恐い一文新値

【過去の記事を紹介=2004-12-06 11:35】

 高値をつけた相場が調整安のあと、再度、買われてきた時、最初の高値をわずか1文しか更新できなかった場合、強烈な天井になるという教えです。「1文」とは、江戸時代の穴の開いた通貨です。書物を紐解くと、全国の金銀の鉱山を支配下に置いた江戸幕府によって、わが国で初めて全国統一規模の通貨制度、即ち金、銀、銅の3種類による「三貨制度」が出来上がりました。それぞれに単位があり、金貨が両・分・朱、銀貨は貫・匁・分、銭貨(銅)が貫・文となっていて、現在の「円」という統一単位で生活しているわれわれからみると大変ややこしいものだったと思います。ここでいう1文は現在の1円玉と同じといえるでしょう。

 相場とは、昔は米相場などの商品が中心です。今のようにパソコンでデータ管理ができているわけではありませんから、厳密に以前の高値がいくらだったか分からなかったと思われますので、ごく短期間の高値を意味したものだと思います。現在で、信用取引の通常の決済期限である6ヶ月程度とみておけばいいと思います。日経平均株価などの指数でも個別銘柄でも通用する格言ですが、例えば、Aという銘柄の3ヶ月前の高値が1000円で、一旦、700円程度まで調整した株価が買い直される時、大体3つのケースがあります。950円程度までしか買い直されないケース、先の高値とほぼ同じ1000円まで買われるケース、そして、一気に1100円のように高値を大きく更新するケースです。問題なのが2番目のケースで二番天井といわれるものです。1番目のケースなら戻したものの弱い動きであることが認識できるため持株を手放すなどの対応ができますが、同じ値段まで戻すことで持株を手放すどころか、逆に強気になって買い増しさえする心理となってしまうのです。しかも、1001〜1010円のようにわずかだけ高値を更新して、いかにも強く見えるのに伸び切れず天井となってしまう、投資経験の豊かな人でも高値更新で買ってしまうため、鬼よりも恐い1文新値と言って、嫌がっているのです。

posted by 相場格言 at 09:00 | 相場格言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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