2019年09月12日

プロは買いより売りから入る=犬丸正寛の相場格言

■プロは買いより売りから入る

プロは買いより売りから入る 株式投資といえば、われわれは、「買うことばかり」に慣らされています。株の教科書を開けば、買いについてばかりで、売りから入りなさいとは教えていません。しかし、株で苦労したプロと呼ばれる人は、売りから入ることを教えているのです。その心を学んでみましょう。
 なぜでしょうか。答えは簡単です。多くの銘柄の中から、これから上がる銘柄を見つけるより、今、動いている銘柄を見つけることのほうが、はるかに楽だからです。
 株の売買には、現物株取引のほかに、お金や株券を借りて売買する信用取引があります。このケースでは、今にぎわっている銘柄の株券を借りて売るのです。これを「カラ売り」といいます。売ったところから、狙い通り下がれば、買い戻して株券を返せば、株価が値下がりした分だけ儲けることができます。買って儲けようとする場合は、買った値段より値上がりすることで儲かるわけですが、カラ売りは値下がりすることで儲けることができる手法です。
 値上がりを狙う場合は、多くの銘柄の中から、次にどの銘柄が上がるかを探さなくてはいけません。大変なエネルギーが必要となります。しかし、今にぎわっている銘柄を見つけるのは簡単です。出来高上位銘柄とか、本日の上昇率上位銘柄といったデータが発表となっていますから、見つけることは容易です。もちろん、売った値段より値上がりした時は、損が発生するリスクがあります。
 とくに、買った銘柄が値下がりする時以上に、カラ売りで株価が上昇するほうが、どこまで上がるか分からない怖さがあります。このため、プロと呼ばれる人はあらかじめ、ここまで上がったら損を覚悟で買い戻す水準を必ず決めています。これからカラ売りをやってみようという人は、この点を肝に銘じておいてください。
 ところで、なぜ個人は、「買い」から入ることに慣れているか、ということについては3つばかりの理由がありそうです。
 1つは、われわれは日頃から物を買うことが好きなことがあります。株も物を買う時と同じ心理が働いています。
 2つ目は、証券会社にとって、買いから入ってもらうのが収入増加に結びつきやすいことがあります。物は買って消費すればそれでひとまず終了し、使ってしまえば、再度、購入が見込まれます。しかし、株は会社が倒産しないかぎり株券はなくなりません。この点に物と株の大きな違いがあります。株は売らないことには利益にならないのです。つまり、買った株は、いずれ必ず売ってくれるのですから、証券会社に手数料が2回入るわけです。もちろん、その場合、投資家が儲かっているか、損しているかは問題ではないのです。
 3つ目は、売りから入ると危険が伴うから、売りはタブーとされてきました。もちろん、資本主義の発展のためには、株を買って株主になるという、株を買うことの大切さがあることはいうまでもありません。

掲載日 2009-06-23 18:00
posted by 相場格言 at 13:22 | 相場格言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

株は思う通りには行かず、しかし行った通りにはなる=犬丸正寛の相場格言

■株は思う通りには行かず、しかし行った通りにはなる

株は思う通りには行かず、しかし行った通りにはなる 基の言葉は、高名な住職の『人生は思った通りにはならずして、行いの通りになる』。人生、大きいこと、小さいこと、自分の思い願った通りには、なかなかいかないものです。それでも、希望・目標を捨てずに歩むことが大切でしょう。
 仮に、諦め、くさって思いを放棄し、「努力という行い」をなくすると結果はいっそう芳しくないものとなります。目標・希望というものは、せいぜい2割とか3割しか達成できないもののようです。世界のイチローさんでも打率は3割台なのです。その3割台に向かって、努力という「行動・行い」を継続することで、「行いの通り」の結果が出るということでしょう。
 別の言い方をすれば、「思うだけではだめ。思うだけなら子供でもできる」ということです。目標に行動と実行が伴って、ワンセットとなってこそ良い結果が出るのでしょう。
 株式投資では、誰だって「儲けたい思い」はあります。だけど、儲けたい思いだけが先行して「基本の行い」を怠ってはうまく行きません。高値圏でどのように行動するか、安値圏でどう行動するか。その行動、行いに対する答えは、すぐに現れます。利益か損失か、株は行いに対する答えが明快です。儲けたい思いばかり露(あらわ)にしないで、冷静に株と向き合って、地道な努力を続けることが大切のようです。

掲載日 2009-06-22 18:00
posted by 相場格言 at 13:21 | 相場格言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

下手なナンピン大けがのもと=犬丸正寛の相場格言

■下手なナンピン大けがのもと

下手なナンピン大けがのもと 「下手なナンピン、スカンピン」ともいいます。間違ったナンピン買いをすると、投資資金がすっからかんになるという教えです。
 ナンピンとは、「難平」と書きます。難儀なことを、平らに和らげるという意味があります。買った株が値下りして難儀となっていることを平らに和らげようというのがナンピン買いの手法です。
 まず、ナンピン買いの良い点を取り上げてみましょう。株価3000円の銘柄を値上りすると期待して100株買ったとします。ところが、意に反して2500円に値下りしました。この時点で、同じ株数100株を買います。その結果、最初に買った分と、あとで買った分を合わせた平均値段は2750円となります。もし、その人に資金の余裕がなく3000円で買ったままだったとしますと500円の値下りです。
 一方、ナンピン買いして、平均コストを2750円に下げた人は250円の値下りですんでいます。この銘柄が2850円まで戻したとしますと、ナンピンできなかったひとは、なお150円の値下りですが、ナンピン買いできた人は100円の利が出ているため売ろうと思えば売れるのです。
 このように、株式投資は資金のある人に有利にできているのです。なお、ナンピン買いと、よく似た言葉にドル平均法があります。従業員持株会などが積立金を基に、毎月末というように、期日を決めて買います。株価が上昇していれば購入株数は少なくなり、株価が下がっていれば買い付け株数は多くなります。これも広い意味ではナンピン買いの一種といえるでしょう。
 ところで、このように優れた性質をもっているナンピン買いが、なぜ危険なことと教えているのでしょうか。それは、株価がどこで底をつけるか分からないからです。さきほどの例のように2500円で底を打って戻ればよいのですが、2000円、1800円とさらに下へ行くことのほうが圧倒的に多いからです。これでは、損の上塗りとなって、大きな打撃を受けてしまいます。ここが、ナンピン買いの非常に恐ろしいところです。
 とくに、注意していただきたいのは、人気株の場合のナンピン買いです。人気株は、現実の業績実力より期待が先行して、たとえばPER300倍といったところまで値上りする銘柄です。PERが少々低下したからといって底打ちはしないのです。

掲載日 2009-06-21 18:00
posted by 相場格言 at 13:21 | 相場格言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

相場はシナリオの大きさで決まる=犬丸正寛の相場格言

■相場はシナリオの大きさで決まる

相場はシナリオの大きさで決まる 株式相場は芝居と非常によく似たところがあります。芝居では物語を登場人物、台詞、舞台設定などによって、観客を引き込み夢中にさせることができるかどうかが勝負どころです。物語の展開のおもしろさ、役者さんの立ち振る舞い、舞台など、それらすべてそろったものが演出でありシナリオです。とくに、物語のスケールの大きさと、それを演じる役者さんの2つが芝居にとって命ではないでしょうか。
 株式相場もまったく同じです。芝居を見に来た観客が舞台に引き込まれ、物語の世界に酔って満足してもらうことができるように、株の世界にも投資家を酔わせるシナリオがなくてはいけません。そうでないと、単なる売ったり買ったりのバクチ場だと思われてしまいます。株式市場から発する世相を反映したお芝居を演出すれば、テレビ、雑誌などにも取り上げられ、なるほどと感動を得られるはずです。
 社会から評価されたシナリオ相場はスケールの大きい相場となります。しかし、残念ながら、今の株式市場にはシナリオはまったく存在しません。現在のアナリストが中心のマーケットにおいては、「明日の100より今日の10」といった雰囲気で、月次の売上げが良かった悪かったとか、予想数値に対し少し良かった、悪かったという短期的な予測に明け暮れている相場が目立つからです。
 しかも、投資家の方もネットでの1カイ2ヤリ相場が盛況となって、目先で稼ぐことが中心となっています。つまり、株式市場に「演出家」がいなくなっているのです。かつての相場には、いくつかの代表的なシナリオ相場がありました。日本列島改造相場、日本アズ・ナンバーワン相場、東京湾キャピタル・ロード相場など。そうしたシナリオ相場では、投資家は納得し相場に酔ったものです。
 東京湾キャピタルロード相場では、東京湾ベイエリアが一大金融エリアとして発展するという1980年代に展開された相場です。東京湾沿岸に土地を保有する鉄鋼、倉庫などの企業が主役として大きく人気づきました。経済力のついた日本がベイエリアに金融センターを展開するというシナリオに観客である投資家も大いに納得し満足して参加した相場でした。いうまでもなくシナリオ相場には、「夢」がなくてはいけません。投資家にとって、儲けることが目的であることは当然のことですが、必ずしも儲けることだけでなく、芝居の世界に引き込まれるように、夢の世界に導いて欲しいのです。
 かつては、大手証券4社には文学的な雰囲気を漂わせた株の演出家がいたものです。企業でも同じではないでしょうか。業績という数字だけでなく、社員に夢を与え社会に貢献する姿勢を見せることがこれからの経営者には大事になっているように思われます。

掲載日 2009-06-18 17:00

posted by 相場格言 at 13:20 | 相場格言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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