2019年07月23日

知ったらしまい=犬丸正寛の相場格言

■知ったらしまい

 「しまい」とは、仕舞うということですから終わりという意味で、関西では、「終わりや」といいます。商売では、今日は、日が暮れたからもう店仕舞いしようよ、というご苦労様の意味合いが込められていますが、相場においては、ねぎらいなどどいうやさしさではなく冷淡なものです。

 少したとえがよくないとは思いますが、知ったらしまいは、男女の関係に似ていると思います。気に入った素敵な女性には、われわれ男性は皆、熱心にアプローチします。食事に誘い、誕生日を聞きだしてプレゼントしたり、仕事が残っているのにドライブに誘うなど熱心なものです。もちろん、人間だけではなく動物の雄は同じで、札幌空港の近くに、川を上ってくる鮭を捕獲するインディアン水車と日本一大きい水槽を持ったシャケふるさと館があります。ここでの雄のアプローチはユニークです。当然、体の大きい雄が優位なわけですが、体の小さい雄が身体の模様を変え雌に変身して油断させ雌に接近して思いを達します。いったん、男は親しくなってしまうと、恋愛の時の気持ちはどこかへいって冷たいものです。まさに、知ったらしまいです。

 実は、個人投資家が一番間違いやすいのが、このあたりの呼吸を飲み込めないことです。こんなに良い材料が出たのだから上がるはずと思い込んでしまうのです。ところが、男女の恋愛期間と同じで、既に、その好材料が発表となるまでにアツアツ期間があったのです。とくに、最近、ネット取引が活発になってからそうした動きが顕著です。

 たとえば、ある企業の7〜9月の第2四半期の決算が発表され、経常利益が前年同期間に比べ40%増益だったとします。普通に考えれば美人にも匹敵する良い数字ですが、前年比較で良かったからといっても株価は反応しません。事前予想に対してどうだったかをみるのです。事前予想と同じ程度だったら利益確定の売りが先行して下げ、まさに知ったらしまいとなってしまうのです。経営者の方々も、好決算発表で評価されると期待しても、反対の動きでがっくりされるのではないでしょうか。

2004-12-23 11:41の記事
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大回り3年、小回り3月=犬丸正寛の相場格言

■大回り3年、小回り3月

 源氏鶏太さんのサラリーマン小説に、「三日三月三年」がありました。入社して3日目に学生時代と違う職場の空気が嫌になり、3カ月目には上司や同僚など人間関係が嫌になり、3年目には今の仕事が本当に自分に向いているのだろうかと仕事が嫌になり、それらをそれぞれ乗り越えて一人前のサラリーマンに育って行くというストーリーだったと思います。株にも同じように日柄のフシ目があります。

 小回り3月は、「人のウワサも75日」から来ていると思われます。昔は土曜日も株式の売買が行われていましたので、1ヶ月の立会い日数は25日の時が多く3ヶ月はちょうど75日になります。興味本位のウワサも75日も経てば新鮮さが消えて話題にならなくなるように、株式に対する材料も好材料だろうと悪材料だろうと色あせてしまい材料としての力がなくなります。したがって、好材料で上げてきた相場、あるいは悪材料で下げてきた相場も3ヶ月経過すれば、ひとまず天井打ち、あるいは底入れするので買いはいったん利食い、カラ売り(株券を借りて売ること)は買い戻すのがいいと教えています。現在でも、信用取引を利用して買った銘柄が3ヶ月経った時点で儲かっていなかったら期日いっぱいの6ヶ月間も粘らないで処分するのがよいといわれ、信用買いのメドとして使われています。

 3ヶ月目が信用取引などを利用した比較的短期売買のめどとして使われるのに対し、3年目は中長期での日柄のフシとして使われます。買った銘柄をいつまで持っていようと誰からも文句を言われない現物買いでも、3年も持てば源氏鶏太さんの小説のように「本当に自分に向いてる仕事だろうか」と思うのと同じように、「この銘柄をこの先も持ち続けていいのだろうか」と思うようになります。最初はいいと思って長く持ち続けようと思った銘柄でも、ほかの銘柄が軽やかに動いたりすると目移りするようになってしまうものです。女性投資家より男性の投資家にこの傾向が強いようです。

 個別銘柄ではありませんが、全体の相場を表す日経平均においてもバブル崩壊後の安値が92年、95年、98年、01年、03年とほぼ3年サイクルとなっています。このあたりは人の心理状況を映して株価が動いているとしか思えません。

2004-12-22 11:40の記事
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素人がプロに勝てるのは時間である=犬丸正寛の相場格言

■素人がプロに勝てるのは時間である

 株式市場でプロという時は、主として株式売買益で収入を稼いでいる方々をいいます。年金、投資信託の運用、あるいはディーラーと呼ばれる人達がプロに当ります。現在ではすっかり影をひそめましたが、ひと昔前までは、特定の銘柄を大きな相場に育て上げる、いわゆる仕手集団の長と呼ばれる人が相場のプロとして、一種のあこがれをもってみられていました。こうした相場のプロと呼ばれる人たちに求められるのは、「いつまでに、いくら儲けさせるか、いくら運用益を上げるか」というノルマです。

 投資信託、年金資金などの運用は期間が1年や数年など差はありますが、ある一定期間に年率5%とか10%の運用成果を上げなくてはいけません。とくに、今、話題のディーラーの中でも歩合ディーラーと呼ばれる人たちは、その日その日にかなりの成果を出さなくてはクビになってしまいます。証券会社の営業体でも、歩合セールスマンはもちろんですが、社員営業でも手数料ノルマがあるということでは株のプロに入るでしょう。

 株式市場では年金、投信などの規模の大きい資金を運用する投資家のことを一般的には機関投資家といいますが、期間ノルマがあることから、彼らのことを「期間投資家」といって別の呼び方をしています。当然、こうしたプロの運用者に求められるのは高い報酬の変わりに不成績なら即、クビという厳しい現実が待ち構えていることです。

 この点、個人は期間ノルマがありませんので有利です。だからといって儲けなくていいいということではもちろんありませんで、経済や景気、そして銘柄の研究は大切です。とくに、プロに比べ個人投資家は情報量や情報装備ではかなわないのですから、個人の強さである銘柄絞り掘り下げて研究し、買うタイミングもチャートをよく見て腰を据えて取り組み、その上で「儲かるまでは売らない」という気持ちが大切です。

 どの世界でもそうですが、プロと素人では初めから勝負にならないのですから、プロの厳しい期間ノルマという弱点を知り、時間ノルマのない個人の強さを発揮することが、素人がプロに勝てる唯一の方法ではないでしょうか。

2004-12-21 11:40の記事
posted by 相場格言 at 13:36 | 相場格言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
株式投資情報ブログ

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