2019年07月11日

株は世に連れ、世は株に連れ=犬丸正寛の相場格言

■株は世に連れ、世は株に連れ

戦後の「三白景気」「ガチャマン景気」に始まり、
今や「女性の時代」「質と匠」の時代に

 株は世の中の移り変わりを映して動くという教えです。が、どこかで聞いたことのある言葉ではないでしょうか。そうです、「歌は世に連れ、世は歌に連れ」をもじったものです。戦後、焼け野原の東京では、「こんな女に誰がした…」と唄った菊池章子さんの「星の流れに」や、親のいない靴磨き少年を歌った「ガード下の靴磨き」などがラジオに流れ、「越後獅子の唄」「リンゴの唄」「岸壁の母」「東京だよおっかさん」など敗戦の暗い世相とを映した歌が相次ぎました。当欄は、歌謡番組のコーナーではありませんが、しばらく、お付き合いください。復興の槌音が高まると、東京へ集団就職が始まり、「ああ上野駅」「別れの一本杉」「白い花の咲く頃」「あの娘はないちっち」「柿木坂の家」など、故郷歌謡が全盛となり、経済発展とともに、植木等さんのサラリーマンは気楽な家業と歌った「すーだらブシ」もなつかしいところです。昭和24年に始まったレコード大賞にも世相の変化が読み取れます。第一回の「黒い花びら」、第二回の「誰よりも君を愛す」、第三回の「君恋し」と愛が続き、昭和42年に「ブルーシャトー」と初めて片仮名が登場、昭和53年に「UFO」と初めて英語が登場しています。歌謡曲の題名が日本の復興、成長、国際化の流れを映し出しているといえるでしょう。

2004-12-07 11:28の記事
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大回り3年、小回り3月=犬丸正寛の相場格言

■大回り3年、小回り3月

 株式投資には、必ず、「短期がよいか、長期がよいか」ということがつきまとう。しかし、考えてみれば株だけではなく、人生も会社経営も短期型か長期型かということと無縁ではない。もちろん、どちらがいいかという問題でもない。100メートルの短距離を得意とする人もいれば42キロメートルの長距離のマラソンを得意とする人もいるし、ゴルフなら遠くへ飛ばすことを得意とする人もいれば、短いショットやパターの得意な人もいるように、「会社」も経営陣、とくに社長の性格によって短期型か長期型にあるていど色分けされる。株式投資にあたっては、会社説明会などにできるだけ出席して、社長の性格性分などを把握しておくことは決してマイナスにはならない。
 短期か長期かということについては、「事業環境」という大切な要素もある。社会の変化といってもいい。たとえば、戦後の物不足時代から復興、繁栄に至る過程では、明らかに「長期投資」が優位だった。たとえば、昭和24年(1949年)の東証再開当時に松下電器を70円で1000株買った投資家が、株を持ちつづけて増資の払込みに応じていたら1989年(日経平均の史上最高値をつけた)には40数億円(未確認です)になっていたという話を聞いたことがある。電気製品に限らず成長過程の日本ではあらゆる物がつくれば売れた時代だった。仮に、工場を作るタイミングが少しくらい間違っても「成長」というベールが覆い包んでくれていた。株も同じように、少しくらい高いところで買っても数年持っていれば儲かった時代である。
 ところが、日本の社会に新幹線が作られ、長大橋が何本も架けられ、人口数千人の小生の田舎のようなところにも舗装された立派な道路がつくられて夜はタヌキ、キツネが運動会をやってる状態で、家庭には電化製品がそろい、マイカーも一家に数台となるなど豊かになった。つまり「成熟経済」であり、作ったからといって売れる時代ではなくなった。このような成熟経済のもとでは、長期投資に対し簡単には賛成できない。昔は、「新工場を建てた会社の株は買い」といった判断もできたが、今は、新工場を建てたからといって業績が伸びるとは言い切れないし、命取りになることだってありうる。また、画期的成長商品といわれるものでも、以前は10年程度、関連銘柄の相場が続いたが、最近は技術の進歩と競争の激しさから2〜3年で飽和になる。「花の命は短い」時代なのである。さらに、高齢化時代である。仮に、20年程度の長期投資が好成果を生むとしても60歳の人が儲けを手にするのは80歳である。80歳でも元気だろうが、それほどお金はいらなくなる。

2004-12-07 11:04の記事
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鬼より恐い一文新値=犬丸正寛の相場格言

■鬼より恐い一文新値

 高値をつけた相場が調整安のあと、再度、買われてきた時、最初の高値をわずか1文しか更新できなかった場合、強烈な天井になるという教えです。「1文」とは、江戸時代の穴の開いた通貨です。書物を紐解くと、全国の金銀の鉱山を支配下に置いた江戸幕府によって、わが国で初めて全国統一規模の通貨制度、即ち金、銀、銅の3種類による「三貨制度」が出来上がりました。それぞれに単位があり、金貨が両・分・朱、銀貨は貫・匁・分、銭貨(銅)が貫・文となっていて、現在の「円」という統一単位で生活しているわれわれからみると大変ややこしいものだったと思います。ここでいう1文は現在の1円玉と同じといえるでしょう。
 相場とは、昔は米相場などの商品が中心です。今のようにパソコンでデータ管理ができているわけではありませんから、厳密に以前の高値がいくらだったか分からなかったと思われますので、ごく短期間の高値を意味したものだと思います。現在で、信用取引の通常の決済期限である6ヶ月程度とみておけばいいと思います。日経平均株価などの指数でも個別銘柄でも通用する格言ですが、例えば、Aという銘柄の3ヶ月前の高値が1000円で、一旦、700円程度まで調整した株価が買い直される時、大体3つのケースがあります。950円程度までしか買い直されないケース、先の高値とほぼ同じ1000円まで買われるケース、そして、一気に1100円のように高値を大きく更新するケースです。問題なのが2番目のケースで二番天井といわれるものです。1番目のケースなら戻したものの弱い動きであることが認識できるため持株を手放すなどの対応ができますが、同じ値段まで戻すことで持株を手放すどころか、逆に強気になって買い増しさえする心理となってしまうのです。しかも、1001〜1010円のようにわずかだけ高値を更新して、いかにも強く見えるのに伸び切れず天井となってしまう、投資経験の豊かな人でも高値更新で買ってしまうため、鬼よりも恐い1文新値と言って、嫌がっているのです。

2004-12-06 11:35の記事
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