2017年01月31日

大回り3年、小回り3月

【過去の記事を紹介=2004-12-07 11:04】

 株式投資には、必ず、「短期がよいか、長期がよいか」ということがつきまとう。しかし、考えてみれば株だけではなく、人生も会社経営も短期型か長期型かということと無縁ではない。もちろん、どちらがいいかという問題でもない。100メートルの短距離を得意とする人もいれば42キロメートルの長距離のマラソンを得意とする人もいるし、ゴルフなら遠くへ飛ばすことを得意とする人もいれば、短いショットやパターの得意な人もいるように、「会社」も経営陣、とくに社長の性格によって短期型か長期型にあるていど色分けされる。株式投資にあたっては、会社説明会などにできるだけ出席して、社長の性格性分などを把握しておくことは決してマイナスにはならない。

 短期か長期かということについては、「事業環境」という大切な要素もある。社会の変化といってもいい。たとえば、戦後の物不足時代から復興、繁栄に至る過程では、明らかに「長期投資」が優位だった。たとえば、昭和24年(1949年)の東証再開当時に松下電器を70円で1000株買った投資家が、株を持ちつづけて増資の払込みに応じていたら1989年(日経平均の史上最高値をつけた)には40数億円(未確認です)になっていたという話を聞いたことがある。電気製品に限らず成長過程の日本ではあらゆる物がつくれば売れた時代だった。仮に、工場を作るタイミングが少しくらい間違っても「成長」というベールが覆い包んでくれていた。株も同じように、少しくらい高いところで買っても数年持っていれば儲かった時代である。

 ところが、日本の社会に新幹線が作られ、長大橋が何本も架けられ、人口数千人の小生の田舎のようなところにも舗装された立派な道路がつくられて夜はタヌキ、キツネが運動会をやってる状態で、家庭には電化製品がそろい、マイカーも一家に数台となるなど豊かになった。つまり「成熟経済」であり、作ったからといって売れる時代ではなくなった。このような成熟経済のもとでは、長期投資に対し簡単には賛成できない。昔は、「新工場を建てた会社の株は買い」といった判断もできたが、今は、新工場を建てたからといって業績が伸びるとは言い切れないし、命取りになることだってありうる。また、画期的成長商品といわれるものでも、以前は10年程度、関連銘柄の相場が続いたが、最近は技術の進歩と競争の激しさから2〜3年で飽和になる。「花の命は短い」時代なのである。さらに、高齢化時代である。仮に、20年程度の長期投資が好成果を生むとしても60歳の人が儲けを手にするのは80歳である。80歳でも元気だろうが、それほどお金はいらなくなる。

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2017年01月28日

千里ゆく者は3月(みつき)糧を集む

千里ゆく者は3月(みつき)糧を集む 昔は、今のように外食チェーンが整備されていたわけではありません。小さな旅でも握り飯をしっかりと用意して出かけたものと思います。ましてや、千里にもなる遠出で、しかも、大勢の供となれば時間をかけての食糧集め、行く先々の要所での食糧の準備確保が大切だったと思います。

 このことから、株式投資においても、自分の財産のかなりの部分を投じて投資しようとするときは、遠出の旅をするときと同様に事前の研究にじっくりと時間をかけることが大切と教えています。

 今の相場の世界では、仕手筋といわれると、よからぬ存在のように見られます。しかし、かつて、仕手筋が活躍した時代は、彼らは、大変な研究家でした。たとえば、是川銀蔵氏を仕手筋と称したら怒られそうですが、別子(住友金属鉱山)を大きな相場に仕上げたときも経済から金価格、金埋蔵量などに至るまで、たいへんな量の研究だったといわれます。

 われわれ個人にとって、お金は大切なものです。小額資金で短期間の値ザヤ稼ぎなら相場の勢いを学ぶだけでよいでしょう。しかし、大切な資産運用資金となれば、思いつき程度で投資するのではなく、投資しようとする企業の業績は当然のこと。所属する業界動向などにも時間を割いて研究することが大切です。昔から、『仕事は準備7割』ともいわれます。事前の準備がしっかりしていれば勝てる確率も高くなるのです。
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2017年01月26日

鬼より恐い一文新値

【過去の記事を紹介=2004-12-06 11:35】

 高値をつけた相場が調整安のあと、再度、買われてきた時、最初の高値をわずか1文しか更新できなかった場合、強烈な天井になるという教えです。「1文」とは、江戸時代の穴の開いた通貨です。書物を紐解くと、全国の金銀の鉱山を支配下に置いた江戸幕府によって、わが国で初めて全国統一規模の通貨制度、即ち金、銀、銅の3種類による「三貨制度」が出来上がりました。それぞれに単位があり、金貨が両・分・朱、銀貨は貫・匁・分、銭貨(銅)が貫・文となっていて、現在の「円」という統一単位で生活しているわれわれからみると大変ややこしいものだったと思います。ここでいう1文は現在の1円玉と同じといえるでしょう。

 相場とは、昔は米相場などの商品が中心です。今のようにパソコンでデータ管理ができているわけではありませんから、厳密に以前の高値がいくらだったか分からなかったと思われますので、ごく短期間の高値を意味したものだと思います。現在で、信用取引の通常の決済期限である6ヶ月程度とみておけばいいと思います。日経平均株価などの指数でも個別銘柄でも通用する格言ですが、例えば、Aという銘柄の3ヶ月前の高値が1000円で、一旦、700円程度まで調整した株価が買い直される時、大体3つのケースがあります。950円程度までしか買い直されないケース、先の高値とほぼ同じ1000円まで買われるケース、そして、一気に1100円のように高値を大きく更新するケースです。問題なのが2番目のケースで二番天井といわれるものです。1番目のケースなら戻したものの弱い動きであることが認識できるため持株を手放すなどの対応ができますが、同じ値段まで戻すことで持株を手放すどころか、逆に強気になって買い増しさえする心理となってしまうのです。しかも、1001〜1010円のようにわずかだけ高値を更新して、いかにも強く見えるのに伸び切れず天井となってしまう、投資経験の豊かな人でも高値更新で買ってしまうため、鬼よりも恐い1文新値と言って、嫌がっているのです。
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2017年01月24日

アナリストの説明できない相場がおもしろい

【過去の記事を紹介=2004-12-01 11:24】

 似た格言に、「理外の理」とか、「相場は理屈とおりには動かない」などがあります。かなり時間が経ってみれば、なるほどと、ほとんどのことが説明できることでも、事が起きている真っ最中では分からないことがたくさんあります。相場分析や銘柄分析のプロでも説明し難いケースは多々あるはずです。特に、アナリストが説明できないことの多くは、ウオッチしていない銘柄が動く場合でしょう。

 なぜなら、証券会社に所属するアナリストは、どうしても、売買高が多く、営業に結びつきやすい銘柄中心にウオッチすることが多いためですが、なかでも地方に本社を置く銘柄は時間と費用の面からおろそかになりやすいのです。また、小型銘柄や低位の無配株などにも手が回りません。実際のところ優先順位として、ソニーなどのいわゆる経団連銘柄といわれる代表的な銘柄をおろそかにできないのです。仮に、低位の人気株などが当ったとしても、仕手人気株好みのアナリストというレッテルを張られることを嫌がるのです。アナリストとは経団連銘柄をウオッチする人達といわれるのはこういうところに原因があるのです。

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2017年01月21日

売上は社会の入り口 テーマ株は売上の中から生まれる

uri111.jpg 売上より利益という見方はあります。赤字を出してまでの売上は意味のないことですから利益が大切なことは分かります。でも、今は赤字でも数年先には大変な黒字になるなら今時点の成績は大いに評価できます。

 とくに、企業にとっての売上、個人にとっての収入、国家にとっての貿易・経常収支は、すべて社会との関係の入り口といえます。企業、個人が社会に対し貢献度があるから売上、収入を手にすることができるのだろうと思います。貢献度、必要度のバロメーターが売上とみることができるでしょう。

 株式マーケットでのテーマ株とは売上の伸びが期待できる銘柄であり、言い換えれば、社会に対する「お役たち度」の大きい銘柄ということになります。新興系銘柄には、難病治療薬や介護ロボットなど、今は赤字でも、「お役たち度」の大きい銘柄は数多くあります。
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2017年01月19日

風が吹けば桶屋が儲かる

【過去の記事を紹介=2004-11-29 11:42】

 江戸の町や昭和初期の頃には火事に備えて、通りの角などに防火用の水を張った大きな桶が置いてあったようです。強い風が吹くと壊れて、補修したり新しい桶に取り替えたりしなくてはいけなかったため、強い風が吹くたびに「桶屋」が儲かるという理屈です。「桶は風に弱い、風が吹くと桶が壊れる、よって風が吹くと桶屋が忙しくなる」、という今流でいう3段論法だったわけです。

 しかし、実際には3段論法などと立派な誉めた言葉ではなく、反対に株を扱う人を小ばかにした言葉だったようです。株屋の旦那衆と株を買う商人などの旦那衆が集まった会合などでは何でも株を買う材料に結びつけてしまう株屋に「また株屋の屁理屈か」といって小ばかにしたようです。とはいいながらも、現在のように経済や産業を専門に分析するアナリストがいたわけではないので、小ばかにしながらも株屋のたくましい発想にヒントを得ようと会合はいつも賑わったといわれています。現在でも経済・株式講演会はどこも盛況ですから、いつの時代も情報の解釈を求める気持ちは同じなのでしょう。
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2017年01月17日

信用の期日到来には向え

【過去の記事を紹介=2004-11-29 11:39】

 借金して買った株が思惑とは逆に下がり、返済期日が到来している場合は否応無しに処分させられるのだから絶好の買い場になるという教えです。人の不幸に乗じて儲けようという発想ですが、勝ち負けの勝負の世界で生きている以上、きれい事ばかりではないのです。信用取引とは、証券会社などからお金を借りて株を買うことですが、借りたお金を返す期日は、最近では無期限でやっている証券会社もありますが、通常は6ヶ月です。仮に、株価1000円の銘柄を1万株、1000万円分買いたいが手持ち資金が300万円しかない場合、700万円を借ります。金利は証券会社によって異なりますが、大体2%程度です。仮に、700万円を1年間借りると14万円、半年で7万円もの利息です。

 個人が1000万円預金しても1年で受け取れる利息はわずか3000円程度ですから信用取引の金利は非常に高いものです。証券会社はこの信用取引の融資で相当儲けているのですから、金貸し業でもあるのです。

 買った銘柄が仮に1ヶ月で1200円になれば利息を払っても200万円近い儲けになりますが、反対に800円へ値下がりすれば1万株を800円で売却して借りた700万円に利息をつけて返さなくてはいけません。手持ち資金として出した300万円は100万円弱しか残りません。一般的に統計では信用取引で儲かるのは3週間までといわれています。それが、6ヶ月も経過して信用取引で買ったままなら、大きな損失となっているとみてまず間違いありません。

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2017年01月14日

二度買うべし二度売るべし

2do1.jpg 似た格言に、『一度に買うは無分別」』があります。相場はなかなか自分の思ったとおりにはいかないものですから、売買は何回かに分けて行ないなさいと戒めています。

 投資家に、そうとうの自信があったとしても、相場は常に変化して動いていますので、昨日までは強い材料であっても、今日の相場には織り込まれて、強い材料とはいえなくなっている場合が多いのです。ましてや、昔と違ってネット取引が活発な今日では数分単位で強弱感が変化しますからなおさらです。

 投資家はどんなベテランであっても、売買という実際の行為に直面すると、それまでの冷静さが失われ、売買を急ぐ心理が働きます。不思議です。

 その理由としては、
 (一)熱心な相場研究、銘柄研究によって、絶対に大丈夫と過剰な自信を持つ
 (二)努力したのだから少しでも他人の先を越したい
 (三)努力したのだから、早く、そして少しでも多く儲けたい

 といった心理が働くためです。努力して研究し、「よし」と思ったところが危ないということです。それなら研究なんかする必要がないということにもつながりかねません。

 しかし、研究は絶対に必要です。要は、研究に打ち込んでいる間にも相場環境は変化しているので、数回、最低でも2回に分けて売買しなさいと教えているのです。昔の戦争映画などを観ていますと、数人の斥候を出して敵の様子をうかがいます。斥候が帰って来なければ敵がいるのです。一度に多くの兵を出すと全滅の恐れがあります。株式売買も戦いですから、一度に大量の注文を出すのでなく、斥候を出すように少なくとも2回くらいに分けて行うべきです。

 経営においても新製品を出す場合などは似た戦法を採ります。筆者が担当していた日清食品の当時の安藤百福社長は新しい即席ラーメンを出す時は必ず九州から発売して様子を見ていました。いきなり、大消費地の大阪や東京で売り出して失敗することを避けるためでした。食品に限らず新商品を出す場合、地方で売り出して反応をみるのが普通です。新製品に長い時間と費用をかけ、そうとうの自信があったとしても企業は慎重に臨むのです。われわれ個人も大いに見習うべきだと思います。
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2017年01月07日

人も株も孤独に耐え己を磨いてこそ飛躍する

人も株も孤独に耐え己を磨いてこそ飛躍する 人は、いつもスポットライトを浴びて陽の当たるところばかりを歩み続けることはできません。注目されていた座から滑り落ちたりすると淋しく孤独に襲われるはずです。しかし、その孤独こそがチャンスともいえます。自分の内部を見詰め直し磨きをかけることで次のチャンスに恵まれるはずです。相場でいえば人気株だった銘柄が注目されなくなり放置されてしまうことと似ています。

 銘柄にとっての孤独とは、「モミ合い」ということになりそうです。人気株からモミ合い銘柄となる背景には業績などの理由があるはずですが、モミ合いというマーケットでの孤独期間にどう業績に磨きをかけるかです。モミ合いのままで構わないという銘柄に投資したのでは投資成果は望めませんが、利益率改善などに磨きをかけている銘柄ならモミ合いを上放れる可能性を秘めているといえます。モミ合って孤独に耐えている銘柄こそ中期投資での狙い目といえるでしょう。
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